ひと頃　近くの給水塔を探し回って熱心にスケッチしていたことがありました。その時遂げられなかったのが駒Q（駒沢給水塔）。年1回「都民の日」に公開されるというので楽しみに残していたのですが、その後セキュリティ上の理由で公開を止めたり、コロナ禍があったりで機会は失われていました。外からでも良いから描いてみようと、万全の花粉症対策をして出掛けてみました。長年都内に住んで居ながら、全く訪れたことのない地域でいろいろな発見がありました。通称「駒Q」は近代建築遺産・土木遺構とされていますが、1923年に竣工、世田谷区で最も高い丘の上に建てられ自然落下の力で広範囲に給水していました。今でも非常時の備えとして3000トンの水を常時蓄え、3日で入れ替えるようにしているとか。デザインが当時としてはとても斬新、欧州中世古城の面影をイメージし、「丘上のクラウン」とも称されるようになりました。(2023-3-7載）