フランス南部に中世の面影を残したアルビという街があります。私が泊まった日の前日に多量の降雨があり、ホテルベランダから見る河は、赤い血のような色に染まっていました。流域一帯の土砂が流されてきてこうなったのですが、この街の構築物もこの赤い土砂を焼いて作ったレンガで作られています。一名「バラ色の街」。川向こうの正面に見えるのがアルビ大聖堂。ところでこの街は画家ロートレックを輩出しています。「ロートレック美術館」では彼の達者な筆遣いも堪能できます。中世キリスト教史に「アルビジョア派」という異端派がありますが、この街を中心にして起こった宗派です。（2023-9-1載）