近鉄「宇陀」の観光案内所で聞いたら、和具のバス停から渡船乗り場までは歩いて15分程度とのことだったが、実際にははるかに遠かった。目抜き通りの筈だが、どの店もシャッターが下り 廃業していた。私の30年前の記憶では活気があったのだが･･･。1軒だけ魚屋が開いていて鮮魚を並べていた。「カマス6匹500円」の表示を見て妻が「東京では1匹350〜400円している」と言う。壁には現在の皇太后ご夫妻が天皇陛下の時代に この地に来られた時の大きな写真が貼ってある。「ついこの間よ」とお婆ちゃんが言う。
　辿り着いた渡船乗り場には若者が二人居た。思わず「こちらのご出身ですか？」と聞いてしまった。「自分らは名古屋の会社の者ですが、この地の商船高校へ求人に来たのです」。今回の旅行　高齢化・過疎化の現実を見せつけられた。政治にもこの流れを変える力は無いだろうと気が滅入った｡(2025-11-14載）