調布市若葉町と東つつじヶ丘の境には最大２０M位の段差がある国分寺崖線が走っている。この差を克服するため坂は急であり、所によっては階段や手すり迄付いている。私はこの辺りを「仙川モンマルトル」と称している。一般的な名ではないが、私のスケッチ教室に居た人たちを度々ここに連れて行き描かせたので、彼等には徹底している筈。しばらくここ周辺をテーマにするが、先ず第一回は「森のテラス」のある丸太階段の土の道。このテラスは造園家親子２代が営んでいるが、特に喫茶がある訳でもなく「ご自由にお休みください」と控えめに今は言うだけの小さな杜。前にも書いたが、雑木林は晩秋と冬が見晴らしが効いて良く描き易い。また新芽が噴き出す春先も美しい。この周辺も日々姿を変えて行るが、私が知ったこの３０年近く、この坂はほぼ原形を留めている。(2024-8-17載）