2023 四月 |
春の馬鈴薯 |
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10年ほど前、宇和島の「遊子水が浦」を訪ねて私は仰天した。傾斜50度以上と思われる斜面に石を積み上げ幅1M程の段畠が天まで続いているのである。段差は概して1.5M程度だが、最大は4M程でここでは梯子を使って上の段に移動する。崖の高さは最大90M。江戸時代末期に造られ住民の食をかろうじて賄った。肥料も水も人力で担ぎ上げた。私は人間の生きようとする力、食べるがための努力を痛切に感じ、無為飽食の自分を恥じた。ここでは今南国の地の利を生かし「春ジャガ」を生産し各地の顧客に発送している。春に新ジャガを収穫するのは歳時記とは真逆の発想。その後も再びこの地を訪れ、以後毎年春ジャガを購入している。 段畑の春の馬鈴薯今朝届く 康雄 (2023-4-12載)
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