このスケッチは彩色で失敗しました。またこの景色無くなったわけではない。ただ下の国道にトンネルが出来て利用する人が殆ど居なくなってしまったのです。そんなわけで大雨が降って崖崩れが起きてもすぐに補修とは行かず通行の保証が出来ないのです。初めて私が安曇野から糸魚川に抜ける「塩の道」を辿った時はトンネルの完成前で、この葛葉峠を通るしか道はありませんでした。当時でも峠の食堂は閉鎖後随分時が経ち廃れていました。正面にぬっと飛び出した丸い頭の山は「明星山」、その姿の意外性に驚き、下を流れる姫川の急流と大糸線のレールに見入ったものです。(2021-9-16載）